TCTF技術犯罪者隔離棟#112 セーブポイント4








コノコ:
(出口は塞がれている。けど、カー博士が言っていた・・・。)





(バイオ分解漕の酸のタンクに飛び込めば脱出の可能性はあるって・・・。)





コンソール情報:
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件名:”クリサリス” の除去
C研究班は宿主の状態が望ましくない方向に進んだ時に、 ダオダンの転移を逆転させる方法を結論付ける事は出来なかった。 これには二つの理由がある。





1)ダオダン処理では、まず細胞を選んで超活性化進化を起こし、 それを提供者の体に再移植する。すると、このダオダンの ”クローン” は 提供者の体内で成長し、それに伴って宿主の器官は超進化を遂げたバイオマスに 取って代わられる。





2)宿主の生体システムが傷ついたり弱ったりすると、必要に応じてダオダンの ”さなぎ(クリサリス)” が取って代わる。これがハセガワ教授の理論である。 これによって人類は、「近い未来の地球生体環境の崩壊」 を生き延びる事ができる、 と教授は唱えている。




これが最初の問題点に繋がっている。 つまり、宿主の本来の器官は ”食われ” てしまい、 ダオダンの ”クリサリス” がそれに取って代わるのである。




第2の問題点は ”クリサリス” そのももの性質にある。 ”クリサリス” の器官は有害な刺激に対して信じられない程の順応性を発揮する。




このため、除去手術を試みても、宿主の器官は瞬時に変異を起こし、 皮膚や器官への損傷を即座に修復してしまう。




”クリサリス” と直に意思を通わせる事ができれば、 その物理的な成長に直接的な影響を与えることが可能かもしれない。




”クリサリス” の回復能力を超える負荷をかけることも可能だが、 その場合は宿主の体も致命的な損傷を受けることになる。




だが我々は何らかの手段で処置できるのではないかという希望を未だ捨ててはいない。




理論的には、変異した細胞を腫瘍と考えれば ”クリサリス” の細胞を破壊する ように手を加えた第2の細胞群を移植し、それをもって ”クリサリス” によって 生じた変異を逆転させることが可能なはずだ。




ダオダンの ”クリサリス” がこの脅威に対してどの様に反応するかや、 このような処置が宿主の体にどのような影響を与えるかは、 今のところ不明である。
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コノコ:『タンクには大きな排水口があるはず・・・でもまずはコントロール・ルーム まで行かないとダメね・・・。』




コノコ:『クレーンの操作パネルか・・・。』




酸のプールに飛び込み脱出する。”クリサリス” による快復力を信じるのだ。




屋上のクレーンを利用して、粉砕機を避けるしかない。




コノコ:『生きるか死ぬか、”クリサリス” の力に賭けるしかないわね。』




クレーンに飛び移ろうとするコノコ。




フックにぶら下がり・・・




粉砕機を超え・・・




コノコ:『父さんの研究の成果を信じてるわ・・・』




酸のプールに飛び込むコノコ。




ガードA:『どう思う?』
ガードB:『死んださ。間違いない。』
ガードC:『確認しなくていいのか?』




ガードB:『バカバカしい。時間の無駄さ。タンクに落ちて生きてると思うか?』
ガードC:『任務完了。ターゲットを無力化。これより帰投する。』

コノコは本当に死んでしまったのだろうか・・・






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