バナー広告主募集中!!
(デサイン持込可。450*60ピクセル)
詳しくは、こちらまで。
その1 創造性の欠落
教育とは本来、自立するための手段であるにもかかわらず、それが目的そのものになっています。将棋を例に例えるならば、駒の動かし方や定石を憶えるようなもので、それを丸憶えしたからと言って実戦で必ず勝てるとは限らないわけです。言い替えれば、学校で一生懸命勉強し、教科書を丸暗記して100点を取ったとしても、それを実社会に応用するだけの力が備わっていないのです。これは、現代の教育そのものに問題があるのかもしれません。暗記力だけを強化して創造力が全く身に付いていない、そのため、社会に出ても何の役にも立たないと言う、実に無意味な結末となっております。暗記力ばかりを追求し、創造性を一切無視した、誠に偏った能力開発ばかりを行なってきた結果でしょう。今まで培ってきた知識を生かして、何か新しいものを造ろうとしても造れないのです。にもかかわらず、大多数の学生は、ひたすら机にへ張りついて離れようとはしません。レールを踏み外すことが不安なのです。又、それを強制する教師にも、問題があると言えるでしょう。
以前、私が住んでいたある田舎町に、三人の兄弟がおりました。一番上の長男は、小さい頃から絵が好きで、東京の美術大学へ進学したあと、絵の先生になりました。しかしストレスが重なり、結局ノイローゼになってしまいました。元々、芸術家肌の人柄だったのですが、今は、配達の仕事をしているようです。まん中の次男は、大学を卒業した後、東京の会社へ就職したのですが、転勤ばかりでうんざりして地元へ帰り、今は小さい印刷会社の事務をしているそうです。それに比べ、一番下の三男は、勉強にはあまり熱心ではありませんでした。二人の兄は大学へ行ったのですが、自分はあまり勉強が好きではないし、頭も悪いからといって、高校を卒業した後はすぐに建築会社に就職し、大工さんになりました。そこでは仕事には熱心で、覚えも早いし、ほとんど休みもなかったようです。その上、性格の大変良い、器量持ちであり、仲間から慕われ、社長からも大変信頼を得るようになりました。彼は模型飛行機が大好きで、図面を見ながら木を切ったり削ったりするのが好きだったのでしょう、今では、現場の責任者をしているそうです。一体何が一番良いのか本当に分からないものです。
戻る