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 その4 肉体労働と知的労働

世の中には大きく分けて、ネクタイを締めてする仕事と、作業服を着てする仕事があります。一体、どちらの仕事がより重要なのでしょうか。答えはどちらも大切なのです。この両方の仕事が調和して、始めてより質の高い労働が生み出されるわけです。日本ではどちらかといえば、事務職の方がより重要視される傾向があります。これには、日本の経済的背景が大きく影響しているせいもあるでしょう。日本は資源に乏しく、主に加工貿易に頼っています。つまり、現地で生産された原材料を輸入して、それを電気、電子製品に加工し、輸出して、日々の糧(かて)を得ているわけです。そこにはもはや汗を流し、体を使って鉄や銅を採掘するといった、肉体労働のイメージはありません。緻密に設計されたオートメーションに乗って流れてくる未完成の製品を、ロボットの様に組み立てるだけです。まして農業ともなると、いくら苦労を重ねて稲を植えたとしても、干ばつや洪水などといった、天災に左右される割合が非常に大きく、日本のような農業をするには不利な環境におかれた場合、働けば働くほど、赤字が増えていく有様です。
勉強ならば、努力すればするだけ数字として正当に評価されますが、肉体労働の場合、日本が加工貿易である以上、いくら努力しても報われる事は全然無いし、評価される事も無いでしょう。しかし肉体労働は全ての労働の基本です。別にそれが出来たからといって自慢する事はないにせよ、逆に肉体労働も出来ない者に、責任ある仕事は任せられないのも、また事実であります。


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