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 その7 米の輸入自由化

知っての通り、日本は加工貿易をなりわいとしていますから、石油がないと、どうにもこうにもなりません。産業面に関して言えば、第2次、第3次産業が大半ですから、この傾向は顕著になってしまいます。しかし現代においては米作りでも同様のことが言えます。平野が少なく、立地場所が僻地である場合が多い。従って、耕作にしろ運搬にしろ機械を使わなければ米作りなんて出来ませんから、国が補助金でも出さない限り赤字で経営そのものが成り立たないのです。先の湾岸戦争で日本が多額の戦費を負担したのも、人道的立場うんぬんよりも、原油の輸出がストップすれば一番困るのは何をおいても日本だからです。もし戦争などが起こった場合、食料事情は悪くなる一方ですから、せめて主食であるお米ぐらいは何とか自給自足の体制を整えておきたいのでしょうが、とにかく費用がかさんで社会余剰の損失になるし、競走というものが排除されますから、物的な面でも人的な面でも質が低下してくるわけです。関税を設けて手厚く保護していたわけですが、諸外国からいろいろ非難された挙げ句に、結局押し通されてしまいました。ということは、いざ戦争となった時、食料を調達してくれるだけの強い絆を各国と築いておかなければならないという事です。ペコペコひたすら頭を下げて。因みに元米兵の話しによると、戦後GHQがジープでばら撒いた小麦は豚の飼料だったそうです。ギブミーギブミーとか言いながら追いかけて行くのですから、ほんと情けない話しではあります。

でも米作りというのは、何かこう労働の基本という感じがしはしないでしょうか? 都会などで、不動産の土地ころがしとか見ていると、これって本当に労働なんだろうかとしばしば思う事があるからです。平凡でもいい、みんなで協力して働いて、幸せに暮らしていく。毎日コツコツ耕して、稲を植えて、夜はいろりを囲んでわらじを編んで・・・。そんなのもう古い過去の事なのかもしれません。ひょっとすると、これからの農家は、プロ中のプロしか生き残れないかもしれません。刈り入れとか田植などは、微妙な天候に大きく左右されるからです。実際、気象庁の天気予報よりも、百発百中、天気を当ててしまうおじさんとかいたりするわけですから驚きです。天気に関する古くからの言い伝えがあるらしく、昔テレビでやっていたのですが、予報官は、”明日は快晴なり”とか言う一方で、農家のおじさんは山にかかった雲の笠の形を見て、「んだなー、明日は大雨だんべー」とか言ってるわけです。で、次の日になってみると、もう雲一つ無い五月晴れでした。やはり最後は科学が勝利するのかと思っている内に、雨雲がにわかにモクモクと沸いてきて、突然ザーザーどしゃ降りです。これ見て、農業ってほんと凄いものだと思わず感心してしまいました。ですからハイテク産業や最新医療よりも、農業の方がもっともっと凄い事かもしれません。それに日本の政治家というのは、結構米の産地から沢山排出しているような気がします。新潟とか、中国山地とか。米作り、それは日本の心です。


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